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 一つのテーブルでトルコとネパールの2カ国を「旅」できる――。そんな飲食店が高松市にある。異国の「マリアージュ」は、コロナ禍の休業を好機に変えたトルコ出身の店主の発想から生まれた。

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イスケンデルケバブ(右)と、バターチキンカレーとチーズナンのセットを持つエゲン・ムスタファさん=2025年8月5日午後0時6分、高松市林町、渡辺杏果撮影

 高松市林町の住宅街の県道沿いにある「Tikka Naan&Curry&Kebab(ティッカ ナン&カリー&ケバブ)」。木製のテーブルにふかふかのソファ。食後にはチャイやコーヒーのサービスもあり、ゆったりと過ごせる店だ。トルコ出身のエゲン・ムスタファさん(46)が経営する。

 トルコ料理は、アジアとヨーロッパの影響を受けつつ独自に発展し、フランス料理や中華料理と並んで世界三大料理の一つに数えられる。この店のおすすめは「イスケンデルケバブ」。パンと牛肉の炙(あぶ)りケバブに、自家製のヨーグルトとトマトソースがかかった逸品だ。

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左がイスケンデルケバブ、右がバターチキンカレーとチーズナンのセット。トルコグラスにラッシーが注がれている=2025年8月5日午後0時9分、高松市林町、渡辺杏果撮影

 トルコから3千キロ以上離れ、インドと国境を接するのがネパール。カレーはインドよりもスパイスが控えめで、さっぱりとしているのが特徴だ。店ではバターチキンカレーとチーズナンのセットが人気で、ほんのり甘いナンにはモッツアレラチーズに加えて「企業秘密」のチーズも配合しているそうだ。

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チーズナンを切ると、中からチーズが伸びてくる=2025年8月5日午前11時40分、高松市林町、渡辺杏果撮影

エンジニアから飲食業に転身

 この「2カ国」営業が始まっ…

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